A Deabetic Life - 糖尿病の生活

A DEABETIC LIFE

− 糖尿病(DM)とは? −


糖尿病(DM)とは? 1型糖尿病
2型糖尿病 妊娠糖尿病


■糖尿病(DM)とは?
人間は、血液中の糖質、タンパク質、脂質をエネルギー源として活動しています。主に食事から体内に入るこの三大栄養素の中で、糖質は「最も直接的なエネルギーとして働く」という役割を担っています。
糖質は、主に炭水化物(米飯、パン、小麦粉等)やアルコール類、果物類などが唾液、胃液、腸液で消化され、ブドウ糖(グルコース)という物質に変わり、腸から血管に取り込まれます。こうして血液中に入ったブドウ糖のことを「血糖」といい、血液中にどのくらいの量の血糖があるのかを計る数値を「血糖値」といいます。
血糖値は健康体だと空腹時で110mg/dl未満食後2時間後で140mg/dl未満です。

血糖は肝臓に集められ、血液を伝って体中に行き渡り、身体の細胞に取り込まれることで初めてエネルギー源として活動するのですが、この細胞に取り込む作業をしてくれるのが「インシュリン(インスリン)」というホルモンです。インシュリンは膵(スイ)臓の「ランゲルハンス島の中のβ細胞」という場所で作られます。
血液中を流れてきた血糖をインシュリンが体内に取り込める形(グリコーゲン)に変え、脳や筋肉を働かせるエネルギーになるのですが、取り込みきれなかった血糖は再びインシュリンが「体脂肪」という形に変えて身体に蓄えられる、という仕組みになっています。

血中のブドウ糖の量が多いと、インシュリンが常に分泌されて一生懸命にブドウ糖を分解し、体内に取り込みます。しかし多過ぎる糖質はグリコーゲンにはならず、体脂肪となってしまいます。

体脂肪が増えて来ると、人間の身体は「これ以上の体脂肪(エネルギーの蓄え)はいらないよ」と言い出します。またインシュリン分泌がフル稼働する状態が続くと、膵臓が「これ以上インシュリンを作り出すことは出来ないよ」と言い出します。
こうなると血液中のブドウ糖が増えていきます。つまり血糖値が上がった状態が長く続く訳です。

一度インシュリン分泌を辞めてしまった(少なくなってしまった)膵臓は、もう元には戻りません。こうなると、血液中のブドウ糖がどんどん増えていきます。
血糖値が空腹時で126mg/dl以上食後2時間後で200mg/dl以上となってしまう。こうなってしまった状態を、糖尿病といいます。
解りやすくグラフで示すとこのようになります(下図参照)。
健康な方のための血糖値管理表

血中のブドウ糖の量が増加する、インシュリン分泌が悪くなる、インシュリンの働きが悪くなる、という原因は次の通りです。
・高カロリー食の摂取を続ける
・必要カロリー(必須カロリー)を超えた食事の摂取を続ける
・運動不足の状態が続く
・過度のストレスを感じている状態が続く


血糖値が上がった状態は、血管が砂糖漬けになっているのと同じ状態です。砂糖漬けになってしまった血管はどんどん弱っていきます。弱くなってしまった血管は破けやすくなり、またブドウ糖は血管の内側に蓄積していき血液の流れを妨げていきます。すると血液を流そうとする圧力(血圧)は血管を破ろうとする圧力になり、もしこれによって血管が破れると失明、心筋梗塞、脳卒中、脳溢血などという形で現れます。また同様に肝臓も砂糖漬けになるため、肝臓の機能が停止します。この状態を腎症といい、人工透析が必要になります。
放っておくと死に至る病の引鉄になる。それが糖尿病です。

また血糖値が空腹時にも食後2時間後にも、正常値でも異常値でもない状態にある人のことを「境界型糖尿病」と呼び、糖尿病予備軍とも呼ばれます。この境界型にいる人は正常値に戻さなければ糖尿病になります。境界型糖尿病とも呼べるこの範囲にいる人の中から年間3〜5%の人が糖尿病へと移行するというデータがあります。

また必ず糖尿病になるかと言えば、そうではありません(2型糖尿病の場合)。
自分の家系に糖尿病の人がいる場合、自分自身も遺伝でその体質を受け継いでいます。この遺伝で受け継がれる体質(因子)を持っている人が、生活習慣などによって高血糖になる状態を長く続けた場合になる、と言われています。
健康体の方も、ご自分の家系に糖尿病の方がいないか(いなかったか)どうかを調べてみる必要があります。糖尿病と診断されていなくても、比較的若くして脳溢血や心筋梗塞で亡くなった方がいるとか、人工透析を受けている方がいるという場合は、要注意でしょう。

糖尿病のことをDMと言いますが、これは"Deabetes Mellitus"の略称です。英語です。医師もカルテにDM(dm)と記入しているようです。
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■1型糖尿病(インシュリン依存型糖尿病)
日本の糖尿病患者の5%程度が1型糖尿病です(欧米では20%くらいになります)。
これは体質、遺伝、生活習慣、年齢、性別は関係ありません。

何らかの原因で、突然膵臓のランゲルハンス島のβ細胞が障害を受け、インシュリンを作ることを辞めてしまった結果、起こる疾患です。
原因としては、自己免疫反応(体内に存在するものを敵とみなし攻撃する能力)の異常やウィルスの感染などであることが解って来ています。

ランゲルハンス島のβ細胞が壊れている訳ですから、インシュリンを定期的に体内に注射する以外の対処方法はありません。

生活習慣や遺伝というものに左右されないのですから、誰にでも発病する可能性はある訳です。糖尿病の自覚症状が表れた場合や、健康診断で糖尿病の疑いを指摘された場合、年齢や性別に関係なく、薬物治療(インシュリン注射)を始めなければなりません。

子供にも発病する可能性がありますので、太ってもいないのに自覚症状が表れたという場合はまずは糖尿病の検査を受けることをお勧めします。糖尿病でなければいいのですが、万一糖尿病だと診断されたら前向きに治療に取り組みましょう。

親が「ウチの子が糖尿病であってたまるか!」という思いから、病院をたらい回しにしたり、糖尿病の検査をしないで放っておいたりすることが多いそうですが、これは確実にお子さんを死に近付けていきます。

また発病の性質上、知識の無い方から心無い誹謗中傷を受ける可能性もあります(これは2型であっても同様です)。本人、家族だけではなく、生活圏内の全ての人々に対して「正しい知識」を伝え、誤解を招かないようにする努力も必要になってくるでしょう。
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■2型糖尿病(インシュリン非依存型糖尿病)
日本人のほとんどがこの2型糖尿病です。
こちらは遺伝、年齢、生活習慣に大いに関係します。
インシュリンの分泌が少なくなる場合と、インシュリンの働きに対して抵抗性が出来てしまう場合の2種類がありますが、どちらも2型として分類されます。
糖尿病の因子を持っている人が、加齢や生活習慣、過度のストレスなどによって膵臓の働きに異常をきたした場合に発病します。

軽度の場合は口径投与剤またはインシュリン注射と、食餌療法、運動療法で治療します。中度以上になるとインシュリン注射と食餌療法、運動療法での対処になります。
よく勘違いしている人がいますが、インシュリン注射は決して重い症状に限って処方されるものではないということを知っていてください。症状が軽くても短期に血糖値を下げるためにインシュリン注射が行なわれる場合があります。

因子を持っている人が自覚症状を感じた場合、既に重度の症状である場合が多いようです。自覚症状が出ない状態でも既に糖尿病になっている可能性がありますので、一年に一度は必ず健康診断をしましょう。
会社勤めをしていても健康診断のない会社だったり(通常義務付けられているものですが、小さな会社だと実施していないことが多々あります)、ご自分で商売をされている方、人間ドックを受ける年齢に達していない方は、必ず時間を作ってでも健康診断を受けてください。
私自身、諸般の事情により3年間健康診断をしなかった結果、発病したのですから。

また太っていなくても糖尿病になっている可能性もあります。自分は肥満体ではないからとか、自分は食べても太らない体質だからなどと放っておくと、気が付いた時には発病した後だったという可能性もある訳です。注意しましょう。
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■妊娠糖尿病
女性が妊娠すると、胎児に栄養を送ろうとして血糖値が高くなる場合があります。
これは遺伝による因子を持っていない人でもなる可能性があります。
出産後、血糖値は元に戻りますが、稀に元に戻らずに慢性疾患化する場合もあるようです。

一時的なものだと思っていると、自分の身体だけでなく胎児へも悪影響が出る場合がありますし、最悪の場合、流産・早産の可能性もあるようです。

また既に糖尿病と診断された女性が出産をする場合は、必ず医師に相談し、厳密な血糖コントロールを必要としなければならないようです。そうしないと母体が糖尿病の合併症を引き起こす可能性が高くなり、非常に危険になることは容易に想像できます。

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